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「残り3周目くらいからずっと心の中で繰り返してきた。今大会はひどく難しい時間を過ごしてきた。肉体的にも精神的にも苦しんだ。それを乗り越えてここにいるんだから、今日は絶対に勝つ、じゃなきゃ今までの苦労が無駄になるぞ、って」(デマール、TVインタビューより)
熱心な仕事の甲斐あって、全8周回のシャンゼリゼ行程もいよいよ最終周回に突入すると、逃げはひとり残らず回収した。するとスプリンターチームは次の作戦に出た。それぞライバルの列車要員を追走に駆り立て、疲弊させるというもの。残り2.5kmでマルコ・マルカート、つまりはアレクサンドル・クリストフのチームメートがアタック。さらにはサガンのアシスト役ダニエル・オスが強烈な加速を切った。
イヴ・ランパールトの攻撃は、自分のためだった。思い返せば昨ブエルタの第2ステージでも、小集団スプリントに先駆けて、残り1kmで強烈な一発を放っている。あの日ステージ勝利とリーダージャージを一挙にさらい取ったルーラースプリンターは、オスと同時に飛び出すと、さらに単独で先を続けた。
「あらかじめアタックしようと決めていた。だってこれほどたくさんのスプリンターが家に帰った今年こそ、やるべき年だと考えたから」(ランパールト、TVインタビューより)
あんなアタックが決まったのは、2005年大会を最後に、1度たりともない。しかも13年前のアレクサンドル・ヴィノクロフはひとりで飛び出したわけではない。他の2選手と共に、やはり残り2.5km付近で集団の前方へと走り出ると、プロトンの追走をぎりぎりで振り払ったのだ。この日のランパールトは残り1.3kmから独走を始めた。
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