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だからこそスペイン人クライマーは、残り1.5km、微妙な登りを利用して加速を試みた。またフラムルージュをくぐり抜けた後は、コルトニールセンを先頭に押し上げ、他の2人は背後でじっと隙を狙った。
「最終盤はライバル2人の動きにひたすら集中した。だってどちらかがアタックを仕掛けて飛び出すことも十分にあり得たから。スプリントにはかなり自信があったけど、その前に誰かが何かを仕掛けてくる危険性は常に存在するからね。幸いにもアタックにしっかり反応できたし、スプリントに持ち込むことに成功した」(コルトニールセン、公式記者会見より)
最後まで警戒心を解かなかった。背後の2人の抜け駆けを許さぬよう、まさに1秒に1回は後ろを振り返った。そして残り250mでイザギーレが加速に転じた瞬間、コルトニールセンもスプリントを切った。そのまま1度たりとも先頭ポジションを譲ることなく、フィニッシュラインへ真っ先に飛び込んだ。
「ファンタスティック!自転車を始めた頃に抱いた夢の中でも、最大級の夢が叶ったよ。初めてのツールで、初めての区間勝利を手に入れられるなんて、本当に幸せだ。実は昨日フライレが勝って、僕は本当に嬉しかった。なによりあれが僕に自信をくれた。このツールで僕にだってあらゆることが可能なんだ、っていう感覚を抱いたんだ」(コルトニールセン、公式記者会見より)
イザギーレは同タイム2位に終わり、モレマは3位で肩を落とした。大いに奮闘したカルメジャーヌは34秒差の7位に終わり、「勝利に絡めなかったことが悔しくて、張りつめていた気持ちが決壊した」。敢闘賞マイカは登坂力の調子の良さを確認し、ピレネーでの再挑戦を宣言した。
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