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サイクル ロードレース コラム 2018年7月19日

ツール・ド・フランス2018 第11ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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やはり残り4Km前後でデュムランとトーマスは合流を果たす。それにしてもデュムランは、昨ジロの失敗で、「協力体制」などという幻想はきっぱり捨てたようだ。後輪に張り付いているだけのトーマスには構わず、ただひたすらハイペースで走り続けた。またマーティンとフルームは一時的な共闘体制を組み、きっちり先頭交代を行った。むしろ置き去りにされたロマン・バルデ、ヴィンチェンツォ・ニバリ、ナイロ・キンタナ、プリモシュ・ログリッチェ、ステフェン・クライスヴァイクは、相変わらず足並みが揃わぬまま、ただずるずるとタイムを失っていくばかりだった。

ラスト1Kmのフラムルージュを、ニエベが先頭で潜り抜けた。その約20秒後をデュムランとトーマスが追い、さらに5秒ほど後には、ついにマーティンを振り払ったフルームが、おなじみの高速ペダリングで前方へと駆け上がっていた。ここでもう1度、トーマスが強烈な加速を切る。チームエースがぐんぐん背後から接近してくるのを知ってか知らずか、全てを一発で振り払い、ひとり敢然と前方へと突き進んでいった。

まるで6月の再現だった。今年のクリテリウム・デュ・ドーフィネでも、黄色いリーダージャージ姿のトーマスは、この山でライバルたちを蹴散らしている。しかもアタックを打ったのは、残り約600~650mと、ほぼ同じ場所だ(詳しく見比べてみると、今ツールのほうが50mほど早めにアタックしている)。前方にエスケープの残党が1人残っていたのも、また同じ。ただ6月は21秒差で逃げ切り優勝を許してしまったのに対して、今回は残り350mでニエベを捕らえ、そのまま突き放した。

「ここで勝てるなんてびっくりしている。この区間勝利だけでも、僕のツールはすでに大成功だよ。しかも区間勝利だけでなく、マイヨ・ジョーヌも取ってしまった。単純に信じられないような気分だし、本当に満足している。この先も出来る限り長く、総合表彰台の位置を守り続けたい」(トーマス、公式記者会見より)

昨大会の開幕タイムトライアルで区間初優勝を果たし、4日間に渡り黄色いジャージを身にまとった経験がある。ただしトーマスにとって、ツールの「ラインステージ」のフィニッシュラインでガッツポーズを振り上げるのは、正真正銘初めての体験だった。

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