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「アタックは即興だった。本能に任せて飛び出した。ソーレンはクレイジーなダウンヒラーなんだ。だから前に出て、スピードを上げるよう指示した。大したリスクを冒さずとも、すぐに差は開いた」(デュムラン、チーム公式リリースより)
最終峠に突入した直後に、デュムランはバルベルデに合流する。さらには山道の中盤の、ひときわ勾配のきついゾーンに差し掛かると、10歳年上の先輩を置き去りにした。バルベルデはその後、急速に追い上げてきたスカイ隊列により吸収され、ついには後方へと脱落していった。総合では3位から11位に一気に陥落。ただステージの終わりには、敢闘賞を手に入れた。
2人の飛び出しを見送った後、スカイはより厳しいテンポを集団に強いた。おかげで最終峠の中盤に差し掛かると、ひとり、またひとりと、脱落者が生まれていく。アダム・イェーツが消え、イルヌール・ザカリンが苦しみ、ヤコブ・フグルサングもついていけなくなり……。いわゆる「尻尾切り」が繰り返された。ラスト6Km、ついにメイン集団は1ダースほどにまで絞り込まれ、そしてトーマスが鮮やかなアタックを打った。
「チャンスを感じたんだ。直観だった」(トーマス、公式記者会見より)
総合2位……むしろ暫定総合首位トーマスの攻撃に、ライバルたちはほんの少し躊躇した。スカイの絶対的エース、クリス・フルームの様子を誰もが伺い、互いに顔を見合わせた。毅然と突き進むトーマスとの距離は、ただ開いていく一方だった。しかもためらっている隙に、ラスト4Km、後方からダニエル・マーティンに不意打ちを賭けられた。その後輪にはあろうことかフルームに飛び乗られてしまう。
「がっかりだ。大きなミスを犯してしまった。注意力不足のせいでマーティンを行かせてしまった。しかも後方ではあまりに互いを警戒しすぎた。がっかりだ。こうして貴重なタイムを失ってしまったのだから」(バルデ、フィニッシュゾーンインタビューより)
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