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最初の石畳、すなわち第15セクターで、真っ先に試練を与えられたのはロメン・バルデだった。パンクで足止めを喰らったのだ。幸いにしてすぐに集団復帰を果たすが、「下見時はたった1回しかパンクしなかったのに」(フィニッシュゾーンインタビューより)と語った昨大会総合3位にとって、これは単なる「1度目」の試練に過ぎなかった。
ただしバルデは、数多くの不運な総合ライバルとは違って、落車に巻き込まれることはなかった。例えば第12セクターで発生した集団落車で、ヤコブ・フグルサングが転んだ。直後にチームスカイが加速したせいで、集団復帰には苦労させられた。ちなみに落車によるプロトン分断で、ヴィンチェンツォ・ニバリ、アダム・イェーツ、リゴベルト・ウランも一時は後れを取った。
ポート棄権後のBMCレーシングを支えねばならないはずのティージェイ・ヴァンガーデレンは、第10ステージで転び、続く第9セクター入り口でも転倒した。その第9セクターでは、マイヨ・ジョーヌ姿のグレッグ・ヴァンアーヴェルマートが猛烈に加速し、メイン集団を混乱に陥れた。そのタイミングでバルデは2度目のパンク。すぐさま前に戻れた1度目とは違い、この時は集団復帰に25kmもの距離を要することになった。
また第8セクターの入り口では、クリス・フルームも石畳に転がり落ちた。途端に、苦労するライバルたちを振り払おうと、石畳クラシックとは縁遠いはずのモヴィスターが集団牽引に乗り出したことも。
残り37.5km、第6セクターに入る直前に、逃げはついに2人に絞り込まれた。ひときわ砂ぼこりが大きく巻き上がった同セクターでは、フィリップ・ジルベールが猛加速。ペーター・サガンがすかさず反応し、当然のようにヴァンアーヴェルマートが先頭を取り戻しに向かった。
すでに通算15.6kmの石畳を先頭集団でこなしてきたミケル・ランダが、残り32.5km、アスファルトの奇麗な道で転倒する。右半身を強く打ち付け、すぐには起き上がれなかった。第5セクターを抜け出した直後の舗装路で、リゴベルト・ウランもまた地面に滑り落ちた。トム・デュムランが強烈なスピードアップを敢行し、誰もが慌てて前を追いかけた瞬間の落車だった。
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