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サイクル ロードレース コラム 2018年7月4日

「チームプレー」を徹底解説!ツールは世界最高の教科書である / Tour de France 2018

ツール・ド・フランス by 米山 一輝
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大きな集団内では「位置取り」も重要な仕事だ。重要な局面ではレースの動きに対応するため、また集団内で落車が発生した際の影響を少なくするため、エースをなるべく集団の前方に置いておきたい。

集団内では通常、各選手が少しでも風を受けない楽な位置で走ろうとして、対流のように位置関係が常に変化している。油断して流れに身を任せていると、あまり楽でない位置や、集団後方へと押しやられてしまうのだ。チームで固まって動くことで、エースの周りの対流を抑え、余計な体力を使わないようにすることができる。位置取りの先頭や外側の選手の体力は消耗するが、エースは守られることになる。

上りの前やスプリントの直前など、重要な局面では「エースを引き上げる」という役割がある。この場合、アシストの選手が集団内をかき分け、あるいは集団の横のスペースを使って、前に上がっていく。位置取りに長けた選手が、脚と技術を使ってエースに有利なポジションを確保するのだ。

ときおりレースのスパイスになるのが「横風対応」だ。通常、集団で風を多く受けるのは前を走る選手のみだが、横風の場合はより多くの選手が風を受けることになる。横風の中をスピードアップして集団が一列棒状になれば、全ての選手が風の抵抗にさらされるので、ライバルに大きなダメージを与えることができるのだ。

横風に対抗できるのは、エシュロンと呼ばれる斜めの隊列だ。集団の前方でエシュロンを組むことで、通常なら空気抵抗を受けて力を使う先頭でのペースアップを、圧倒的有利な立場で行うことができる。エシュロン先頭を走る選手は、道路端からどれだけ離れて走るかで、エシュロンに入れる選手の量をコントロールすることができる。自チームの選手だけが入れる幅でエシュロンを回せば、強力な攻撃になるのだ。

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