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サイクル ロードレース コラム 2018年7月4日

「エース」はどうやって決まるのか? / Tour de France 2018

ツール・ド・フランス by 米山 一輝
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平坦ステージ勝利を狙うスプリンターがエースの場合も、チームは別に個人総合上位を狙うエースを用意することが多い。クイック・ステップ フロアーズであればスプリンターのフェルナンド・ガビリアに対してボブ・ユンゲルス、カチューシャ・アルペシンならマルセル・キッテルに対してイルヌール・ザカリンといった風に、総合エースを立てる。彼らは総合優勝には恐らく届かないものの、総合トップ10や、その中でも可能な限り上位を目指して走る。

ステージ優勝を狙うチームが総合エースも置くのには理由がある。レース中、集団の後ろに付いて走る各チームのサポートカーは、個人総合順位が上位のチームから順に並ぶ決まりだからだ。スプリンターは山岳ステージでは大きく遅れるため、総合順位自体は下位になってしまう。だがチームカーの車列は22台が連なっているので、飲食物の補給やトラブルなどの対応において、当然その位置が前の方が有利になる。つまり総合エースは自ら成績を狙うエースであると同時に、チームにとってはステージ優勝を狙う戦いを有利に進めるための、重要なアシストでもあるのだ。

本来エースでなかった選手がエースになることもある。当初のエースが不調だったり、落車などのアクシデントでレースから去ったりした場合は、本来アシストだった選手が自ら結果を目指して走ることを許される場合がある。

アシスト選手といえども、世界最高峰のツール・ド・フランスに出場している以上は、決して弱い選手ではない。かつて2004年ツールで10日間マイヨ・ジョーヌをキープしてみせたトマ・ヴォクレールのように、トップシーンでは無名に近い選手が思いがけない活躍を演じたことで、一気に世界的なスター選手へと駆け上がるドラマだってあるのだ。



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米山 一輝

元ロード選手のフリーライター。 運命のいたずらからレースの世界にはまり込み、 15年くらいの選手生活で全日本TT5位2回という微妙な実績がある。 チーム広報も兼ねていた流れから、自転車関連のWeb媒体2つの立ち上げに関わり、今も自転車レース界隈で年を重ねている。

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