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サイクル ロードレース コラム 2018年5月22日

【ジロ・デ・イタリア:レビュー(第10~15ステージ)】サイモン・イェーツが圧巻のステージ3勝目!総合2位トム・デュムランの差は、2分11秒

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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トム・デュムラン

トム・デュムラン

残された5人は、マリア・ローザのアタックに反応できなかったどころか、協力しあうことすらしなかった。なにしろポッツォヴィーヴォとピノーは、表彰台の3番目をわずか9秒差で争っている。ロペスとカラパスは新人賞争いに忙しかった。イェーツから最もタイムを失いたくないデュムランには、もはや高速で牽引し続けるだけの十分な体力が残っていなかった。それどころか幾度も脱落したほどに疲弊していた。

まるでスピードの上がらない後続を尻目に、イェーツはフィニッシュラインまで全力で走り続けた。ライバル集団に41秒差をつけ、3つ目のステージ勝利をつかみ取った。つまり区間3位に滑り込んだデュムランとの差は、2分11秒に開いた。第11ステージ後に語っていた「デュムランに対して最低でも2分はリードが欲しい」の目標を、大会3回目の休息日前夜に見事に達成した。

この2分11秒は、第16ステージの全長34.2kmの個人タイムトライアルで、間違いなく変動するだろう。ただ果たしてサイモン・イェーツが総合首位の座を守りきるのか、それとも個人TT世界王者トム・デュムランが第1ステージ以来のマリア・ローザを身にまとうのかは、終わってみるまで誰にも分からない。また総合首位からはすでに4分52秒遅れているクリス・フルームの、表彰台までの差は2分24秒。やはりTT巧者のフルームがどこまでタイムを戻してくるか。

たとえタイムトライアルの結果がどうあろうとも、イェーツや他のクライマーたちにはタイムを取り戻すチャンスがある。最終週には西アルプスが舞台の、山頂フィニッシュ3連戦が待ち受ける。ローマ到着の前夜まで、ジロ・デ・イタリアのマリア・ローザの行方は分からないのだ。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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