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これほどの素晴らしい役者が揃っても、あくまでパリ~ルーベの不動の主役は「石畳」だ。強い選手や調子の良い選手が必ずしも勝てるわけではない。幸運と偶然に恵まれなければならない。レース全長257km、石畳54.5kmを突っ走りつつ、落車やメカトラの危険をかいくぐらねばならない。開催委員長のクリスティアン・プリュドムはこう語る。「石畳の距離を今後も55km以上に伸ばすつもりはない。それよりも我々が試みたいのは、いまだかつて使用したことのない石畳路を発掘することなのだ。今年は初登場の石畳セクターが1ヶ所登場する」。
全部で29ヶ所ある石畳セクターは、レース後半3分の2に散りばめられている。噂の初登場パヴェは第25セクター、つまり5番目に通過するサン・ヴァースト。全長1.5kmで、開催委員会の評価では3つ星がつけられている。満点の5つ星は全部で3ヶ所。鬱蒼とした森の中の湿った一本道トゥルエ・ダランベール(第19セクター、2.4km)、軽い下りの後に90度カーブが2回も待ち受けるモン・アン・ペヴェール(第11セクター、3km)、そして熱狂しきった鈴なりの観客たちの間をかき分けて進まねばならないカルフール・ド・ラルブル(第4セクター、2.1km)だ。
中でもアランベールは大会登場50周年目を迎える。初めて通過した1968年大会を制したのが、あのエディ・メルクスだった。「史上最強の自転車選手」は、わずか22歳で、世界チャンピオンジャージ姿で、ルーベ自転車競技場での一騎打ちスプリントを制した。
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