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バスケット ボール コラム 2020年12月25日

ベンチスタートでも頼れるキャプテン、片山が安城学園を牽引してベスト8進出  | ウインターカップ 2020 レビュー【大会3日目】

ウインターカップコラム by 青木 崇
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片山愛悠

安城学園・片山愛悠

安城学園の金子寛治コーチは以前、今年のチームについて「下級生にいいタレントがいる」と筆者に語っていた。ウインターカップにおけるスターターの顔ぶれをチェックすると、3年生は近藤はづきしかいない。近藤は初戦の新潟産業大附戦で31点、2回戦の正智深谷戦と3回戦の聖カタリナ学園戦でいずれも22点と、得点源として素晴らしい仕事をしている。フロントラインを構成する美口まつりと関遥香は2年生であり、聖カタリナ学園戦で2人とも12本を奪うなど、リバウンドでの貢献度が高い。

しかし、キャプテンを務める片山愛悠は、控えのガードとしてウインターカップを迎えていた。1、2回戦では15分以上の出場時間を得ており、チームの勝利に貢献すべく黒子に徹しているようだった。とはいえ、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、3年生として戦う唯一の全国大会であるウインターカップにかける思いは強い。聖カタリナ学園戦での片山は、過去2試合のモヤモヤを吹き飛ばすかのようなプレーを連発する。

6点リードして迎えた3Q、安城学園は開始早々からの6連続得点で46対34とリードを2ケタに乗せた。しかし、その直後からオフェンス・リバウンドやインサイドで失点するなど、2分25秒間で11−2の追撃にあうと、金子コーチはたまらずタイムアウトをコールする。聖カタリナ学園の勢いが持続すれば逆転もありうる局面で、安城学園を救ったのは「1、2回戦では自分が試合に出たときにミスが多くて、チームの勝ちに貢献できなかった」という語るキャプテンの片山だった。

5分39秒のタイムアウト直後のオフェンスで、ドライブからフィニッシュすると、再びアグレッシブなオフェンスからフリースローをもらい、着実に2本成功させる。さらに、4分46秒には近藤(は)のショットをアシストするなど、3Qだけで13点、3リバウンドというパフォーマンスで、安城学園が4Q開始時までに18点のリードを奪う原動力になった。3Qで相手を引き離す要因となったことについて、片山はこう振り返る。

「自分の武器がドリブルでバックコートからフロントコートまで突破することなので、同点になりそうだったり、相手に詰め寄られてチームが苦しい時に自分が突破して流れをもたらすことを意識してプレーしていました」

ベンチスタートであっても27分39秒間のプレーで18点、7リバウンド、5アシストというパフォーマンスは正に3年生、そしてキャプテンとしての意地と言えるもの。「絶対に勝ちたかった。その思いの一心で戦って、自分の得点につなげられたのがよかったです」と語った片山が、93対67で快勝する要因になったのは間違いない。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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