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バスケット ボール コラム 2019年8月23日

明成史上3校目の3連覇。八村塁が「バスケはすっごい、すっごい楽しいです」と言えるまで【ウインターカップ2015】

ウインターカップコラム by 小永吉 陽子
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先手を取ったのは土浦日大。明成よりも全体的な高さを持つ土浦日大は武器であるプレッシャーディフェンスをかけ続け、シューターの松脇がコンスタントに3ポイントを決めたことにより、3Q終了時点で3点のリードを奪う。明成は準決勝まで高確率(三上40.5%、富樫51.7%)だった3ポイントに当たりがこないため、八村のインサイドプレーとリバウンドで耐え抜き、活路を開いたのは3Q終盤。ディフェンスをゾーンからオールスイッチのマンツーマンに切り替えたことで、積極性が出て足が前に動き出したのだ。そこで変貌したのが司令塔の納見だった。3ポイントやステップを駆使したドライブで加点。足立が球際で体を張り、シューター三上が要所で3ポイントを沈め、この試合ではなかなか当たりがこなかった富樫も大事なところで一発を沈める。終盤は激しいプレッシャーをかけ続けていた土浦日大の足が止まり、抵抗もここまでだった。

最終スコアは78-73だが、4Q開始から土浦日大を5分半ノーゴールに抑え、逆に12得点奪取して畳み掛けたところが決勝のハイライトだった。そのシーンを土浦日大の佐藤豊コーチはこう振り返っている。

「両チームとも高校生らしく一生懸命に戦った。こんなに気持ちのいいゲームをしたのは何十年ぶりだろう。明成は後半に松脇と杉本に相当のプレッシャーをかけてきた。あのディフェンスを4Qで出せたことが何といっても王者。3Qまで競り合って、4Qに自分たちの力を出そうと練習をしてきたのか、佐藤久夫コーチに聞いてみたい」

対して明成の佐藤久夫コーチは「土浦日大に対しては我慢して辛抱して、春の兆しが来たら一気に攻めまくる」という、東北地方の仙台の高校ならではの独特の表現を用いたゲームプランを明かしている。これもまた、目指していた対応力ある展開で勝負所を制したのだ。2015年の決勝は近年のウインターカップ史の中でも、ディフェンスの強度、インサイドの攻防、シューターの競演、そして駆け引きの面でも見応えたっぷりの対決だといえるだろう。

八村塁という超高校級プレーヤーを擁していた2013~2015年の明成は、八村だけの力で優勝できたわけではない。将来を見据えた八村の育成のもとに個々の特色を生かしたチーム作りを進め、チーム全体のバージョンアップを図ったからこその王者だった。そうした一つ一つのチャレンジを制してきた充実感から八村は冬の3連覇を遂げて、「バスケはすっごい、すっごい楽しいです」という名セリフを残している。その心からのメッセージは、NBA選手になった今もなお、八村塁がバスケットボールをするうえでのモットーであり、原点である。

文:小永吉 陽子

高校バスケ ウインターカップ2015 男子決勝 ハイライト

小永吉 陽子

「月刊バスケットボール」「HOOP」編集部を経て、フリーのバスケットボールライターとして活動。取材フィールドは国内をはじめ、FIBA国際大会など幅広く取材。時には編集や撮影も行う。

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