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7勝3敗 防御率1.49の森下暢仁投手
プロ野球のペナントレースはオールスターブレークに入り、26日からの後半戦では順位争いが本格化する。例年以上に混戦となっているセ・リーグで、広島は首位巨人に1ゲーム差の2位。昨季と同じ順位と首位とのゲーム差で後半戦を迎えることとなった。
前半戦、チームをけん引したのは、リーグトップの防御率2.16を記録した投手陣だった。勝ちパターン以外の投手も奮闘した救援防御率2.02はリーグトップだった。7月10日にはセットアッパーの島内が二軍降格となったが、ハーンや黒原、森浦らでカバーした。特定の投手に頼らず、厚みが増したことは後半戦に向けて好材料と言える。
先発陣の安定感も特筆に値する。先発防御率2.23、クオリティースタート(以下QS)率72.6%ともにリーグトップと安定した。特にリーグ最多9勝の床田をはじめとする先発4本柱の安定感は抜群で、規定投球回に到達者が4投手いるのはセ・リーグでは広島だった。
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配信期間 : 2024年7月31日午後5:55 ~
■広島先発4本柱成績
床田 9勝5敗 防御率1.71 QS率100%
大瀬良 4勝1敗 防御率0.82 QS率80%
森下 7勝3敗 防御率1.49 QS率92%
九里 4勝6敗 防御率2.94 QS率71%
4本柱の安定によって、5番手以降の先発の負担も減らすことができた。前半戦に先発登板した各球団の投手数からも貢献度は見てもとれる。
■前半戦先発登板したセ・リーグ投手の人数
巨人 11人
広島 8人
DeNA 12人
阪神 9人
中日 10人
ヤクルト 12人
広島はリーグ最少の8投手で前半戦のローテーションを回すことができた。後半戦は9月上旬まで3連戦(6連戦)が続き、中旬以降は7連戦に加え、追加日程次第ではそれ以上の連戦となる可能性もある。すでに5勝のアドゥワが二軍での再調整が決まり、後半戦はローテが再編される。二軍で調整を続けるハッチをはじめ、今季まだ一軍登板のない森や野村らに登板機会が巡ってくる可能性は十分ある。彼らの負担を減らす役割も、週頭と週末のカードに2投手ずつ分かれるであろう先発4本柱は担うことになる。
夏場以降は投手陣に疲労による影響が出るため、打力の高いチームが有利になると言われている。チーム得点数(234点)、打率(.229)、チーム本塁打数(34本)すべてリーグ5位の広島にとっては苦しいところ。負傷離脱中の末包の復帰や不調選手の復調と上積みとなる要素はあっても、特効薬はない。疲労度が増す後半戦も、厚みが増した救援陣に、先発4本柱がそろう投手陣が広島の強みになる。
文:前原淳
前原淳
カープ取材歴18年。03年に地元福岡の大学を卒業後、上京。編集プロダクションで4年間の下積みをへて、07年に広島の出版社に入社。14年12月にフリー転身。現在は日刊スポーツの契約ライターとして広島担当。日刊スポーツだけでなく、NumberWebにて「一筆入魂」を隔週連載するなど幅広いメディアに原稿を執筆するカープライター。X → @mae_junjun
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