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野球 コラム 2022年7月5日

【オリックス好き】愛されるラオウ

野球好きコラム by 大前 一樹
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不振脱出に向け、試行錯誤を繰り返しながらきっかけを模索していた杉本に、指揮官が声をかけた。「振りすぎ!トスバッティングの感覚でバットを出してみたら・・・。それでも、当たれば、お前の打球は飛んでゆくんだから・・・」バットの軌道をしっかりと意識しながら、鋭いスイングでボールを捉えるという彼の打撃スタイルとは、やや異なるアプローチに最初は戸惑いもあったという。「打席でトスバッティングというのは勇気が必要。なかなかできるものではない。でも、監督が言ってくれたから、思い切って試すことができた。それが、よかったですね」

興味深いのは、今季、杉本には昨年のスタイルをトレースする考えはないということ。「昨年の良かった時の打撃フォームにはしがみついていてはいけない。昨年の意識で臨んでも結果は出なかった。だから、今年は別物って考えるようにしています。体の状態も昨年と今年では違いますから。その中で、今、ベストな形を模索しています。野球は難しいです」フロックで3割は打てないし、ましてやホームランのタイトルを獲れるはずもない。そんなラオウが苦しみながらも目指す境地は遥か尊い高みにあるということか・・・。

シーズンは半ば。リーグ連覇を目指すチームにはここからの加速が求められるが、その中でも攻撃の核となるべきラオウの躍動は欠かせない。「まぁ、打つ方の責任は、Tさんやマサタカに背負ってもらって、僕は伸び伸びやらせてもらいます(笑)」らしい言葉だが、彼の一発の威力はいわずもがな。グラウンドとスタンドの一体感を大いに高める“昇天ポーズ”の回数が今後、劇的に増えることを望むばかりだ。

交流戦の首位打者。胸張れる誇らしい勲章だ。最後に、下衆の勘繰りとは知りつつタイトルの賞金の使い途を訊いてみた。「チームメイトに差し入れをしようかなと。昨年のCSの時は神戸の有名なロールケーキを選んだのですが・・・。今回もスイーツ系かな(笑)」
チームきっての甘党らしい差し入れだが、チームにとっては、彼の豪快な一発こそが最大の“差し入れ”になるのだが・・・。あとは楽しみに待つだけ。ラオウの完全復活宣言を・・・。

取材・文:大前一樹

大前 一樹

1961年兵庫県生まれ。関西学院大学文学部卒業。 放送局アナウンサーを経て独立。今は、フリーアナウンサー、ライターとして活動中。 有限会社オールコレクト代表取締役、アナウンサー講座「関西メディアアカデミー代表」。 「J SPORTS STADIUM2022」オリックス・バファローズ主催試合の実況を担当。

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