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イーグルスの管理栄養士・長坂聡子さん
最近は大谷翔平や佐々木朗希の裏話として、見聞きしたことがある人も多いかもしれないが、野球選手の育成方法を決める重要な要素の1つに、「骨端線」(こったんせん)というのがある。骨の末端にある成長しきっていない軟骨のことで、レントゲンでこれが見えると、骨が成長期にある(骨端線が開いている)状態だそうだ。
まだ骨の連結部分が軟骨で未成熟なため、ケガのリスクも高い。また、栄養素や成長ホルモンの働きなどで成長するため、楽天イーグルスでも選手たちは入団時に必ず検査をするのだという。選手たちを専任サポートする管理栄養士・公認スポーツ栄養士の長坂聡子さんが、詳しく教えてくれたのでお伝えしたい。
もし、選手の骨端線が開いていた場合、チームのスポーツ栄養士としてどのような指導をするのか。
「骨端線が開いていると骨は成長するし、高校を卒業してすぐの選手は身体自体がまだ成長する可能性があるので、十分な食事量の確保と、特に骨に関係する栄養素としてたんぱく質やカルシウム、ビタミンDといった、強い骨を作るために必要な栄養素をしっかり摂るようにと話しますね」。
「それにプロ野球選手として増量させる身体づくりにしても、成長過程でもあるので、食べた分がそのまま体重になることはなく、成長にも使われてしまいます。また、やはりケガにつながる可能性もあるため、チームのトレーナーやトレーニングコーチとも相談しながら、体重をどう増やしていくか、身体をどうつくっていくかなど、これまでの他の選手の成長過程のデータなども見ながら、計画を立てていきます」。
骨の成長といえば、カルシウムのイメージがあるが、たんぱく質が非常に重要という。そもそもアスリートにとって、たんぱく質は日々欠かせない重要な栄養素だ。長坂さんの指導によって、選手たちはそれぞれの身体づくりの目標やコンディションに応じて、工夫して摂っているのだという。
「たんぱく質=鶏ささみ、鶏むね肉、というイメージがあるかもしれませんが、たんぱく質が多く含まれている食品には、それぞれ他にもアスリートに必要な栄養素が含まれているので、目的に合わせて、選手の数だけ摂り方を工夫する必要があるんです」。
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