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アルバート・プーホルス
カリフォルニアでの決してハッピーなだけではなかった10年間を終え、アルバート・プーホルスがセントルイスに戻ってくる。カージナルスと1年契約を結んだのだ。
プーホルスがいかに偉大な打者であったかは、いまさら語る必要がないだろう。デビューからの10年連続3割30発100打点、3度のMVP獲得など、カージナルスでの11年間は栄光に満ち溢れていた。しかし、エンジェルスと10年契約を締結してからのキャリア後半は、そうではなかった。30本塁打以上が4度あったとは言え、あまりに輝かしいセントルイス時代と比較すると、長すぎる晩年とすら言えるものだった。そして今季、42歳になった彼はセントルイスに帰る。
歴史的なスーパースターが、華々しいデビューを飾った、または全盛期を過ごした街に戻り、キャリアを締めくくるケースは少なくない。1951年にニューヨーク・ジャイアンツでデビューしたウィリー・メイズ(通算3293安打、660本塁打、338盗塁)は、チームのサンフランシスコ移転により西海岸に活躍の場を移したが、思い出の地ニューヨークにその後誕生したメッツに、41歳になった直後の72年5月に移籍。翌73年を最後に引退した。
通算755本塁打のハンク・アーロンも、ブレーブスでの21年目にベーブ・ルースが持つ当時の歴代最多本塁打記録714本を更新すると、翌75年ミルウォーキー・ブルワーズに移籍した。彼がメジャーデビューした54年から65年まで、ミルウォーキーはブレーブスのホームだった(66年にアトランタに移転)。アーロンは、そのミルウォーキーで偉大なキャリアの最後の2年間を過ごした。
近年では、ケン・グリフィー・ジュニアの例もある。彼のキャリアのハイライトは、シアトルでの最初の11年間に凝縮されている。2000年にレッズに移ってからは、ある意味ではプーホルス同様に、「早すぎる、長すぎる晩年」だった。2009年、グリフィーは39歳でマリナーズに復帰し、10年6月に引退した。
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