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野球 コラム 2021年10月27日

【オリックス好き】2年目の大ブレーク!大型遊撃手の飛躍~紅林弘太郎~

野球好きコラム by 大前 一樹
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それでも、紅林は自らのパフォーマンスにまだ満足はしていない。「監督、コーチ、先輩方に声をかけてもらいながらやっていますが、まだまだ力不足を感じることばかり。僕はショートしかできないので、安達さんにはセカンドに回ってもらって。迷惑を掛けているのが分かっているだけに、皆の期待に応えないといけない。プロのレベルは高く、今まで自分が経験してきたものとは別物です(苦笑)。まだまだ日々勉強です」周囲の環境に感謝しつつも、自身の立ち位置や現在地をしっかり認識、さらなる向上を目指すところに彼の“伸びシロ”を感じずにはいられない。チームの主砲・吉田正尚が不在の中、紅林は3番という”要職”を任されている。「3番目というだけで、決して3番打者じゃないですよ」と指揮官は一笑に付すが、彼に対する期待値の大きさ故の抜擢であることは間違いない。

シーズン最終盤、優勝を争うヒリヒリする緊張感の中、19歳は奮闘している。10月10日に受けた死球にも、考えうるダメージを最小に留める強さも発揮。その存在感は日に日に増しているは確か。「疲労は正直マックスです(笑)。でも、こうやって自分が好きなショートというポジションで野球をやらせてもらえていることの充実感の方が大きいですね」と目を輝かせる。目指す選手は日本を代表するショートストップ・坂本勇人(巨人)。子供の頃から憧れる存在だ。「僕には中期的な目標もあって、それは3年後には日本代表に選ばれる選手になること。正尚さんや由伸さんと共に日の丸を背負って戦いたい」今となっては絵空事とは思えない目標。ぜひ、その高みを目指し、叶えてほしい。

「ポジションはショート!自由に動けて、何よりも“華”があるじゃないですか(笑)」と日頃から自らの守備位置についてのこだわりを口にする。ショートストップ、日本語では遊撃手。動き回ってあちらこちらを固める“遊軍”という意味で、日本の野球黎明期に名付けられた後付けの呼称だ。大型の内野手の彼がグラウンドを所狭しと駆け巡る姿は、まさに遊撃という表現がマッチする。「今やいなくなってもらっては困る選手」とは中嶋監督の言葉。ショートというポジションよりも、紅林弘太郎という選手そのものに“華”を感じるのは、何も筆者だけではないはずだ。

取材・文:大前一樹

大前 一樹

1961年兵庫県生まれ。関西学院大学文学部卒業。 放送局アナウンサーを経て独立。今は、フリーアナウンサー、ライターとして活動中。 有限会社オールコレクト代表取締役、アナウンサー講座「関西メディアアカデミー代表」。 「J SPORTS STADIUM2022」オリックス・バファローズ主催試合の実況を担当。

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