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課題の打撃にも兆しが見える(写真:楽天野球団提供)
「でも、あの頃はヒットを打つか三振かってぐらい差が激しくて、打てば喜ぶし、打てなかったら落ち込んでました。それが今はそういった気持ちのムラはなくなって、周りが見えるようにはなりました」。
◆ライバルは自分の心。「打席に入ったら、自分との戦い」
クライマックス・シリーズで活躍できたということは、注目されることで力を発揮したり、大きな舞台ほど強いタイプかと思いきや、否定する。
「全然、全然っすよ。自分、意外とナイーブですし。そもそも気合いだけでやれる世界じゃないです」と苦笑いする。「気合いMAX」が口癖だったオコエだが、そういった元気印は鎧のようなものらしい。では、なぜ強く見えたのか。
「割り切りっていう部分なら、できる方かもしれないです。やっぱりクライマックス・シリーズはいい例で、(あの時チームは)3位からだったし、一か八かでいかないといけない。だから、結果や理想ではなくて、三振しても関係ないぐらいの気持ちで打席に入ったのが、たまたま結果に繋がったんです」。
ただ、今季はそうした良いイメージも糧にしたといい、選球の改善にも手応えを明かす。
「プロの投げる縦の変化球って、だいたい空振りを取りに来る。自分、ずっとやられてたんですけど、目線をバックスクリーンのちょっと上に向けておくと、フォークなんかも視界から消えるから、振らなくて済むんです。今年はそれで少し良くなった実感があります」。
「でも、まだまだです。やっぱり2ストライクに追い込まれると、三振したくないからフォークのことを考えすぎて、真っ直ぐを差されたり…。せっかくストレートに絞っても、落ち球のタイミングになってしまったら、ストレートなんて打てるはずがないのに…」。
「だから、打席に入ったら、相手がどんないい投手でも、本当に自分との戦いだなと痛感しています」。
◆24時間365日の野球漬けからオンオフを意識するように
オンオフの切り替えをするようになったことも、落ち着いて見えるようになった理由のようだ。
「これまではオンオフの切り替えができてなかったんです。自分ではしてるつもりが、中途半端でできてなかった。例えて言うと、ずっと70%でオンの状態。帰っても次の日のことを考えて、眠れなくなっちゃったりして」。
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