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前週に阪神、巨人を相手に勝ち越した東京ドームで、今度は3位ヤクルトと対戦。初戦は京山将弥、ヤクルト・奥川恭伸の両先発が好投し、6回終了まで、0-0と見応えのある投手戦になった。
7回2死から宮崎が左中間スタンドに飛び込む一発で均衡を破ると、ソト、牧も続き、3者連続本塁打で奥川をKOした。京山は7回を投げて被安打2、7奪三振、無四球とほぼ完璧な内容で今季2勝目をマーク。8回からは山崎康晃、三嶋一輝の必勝リレーで完封勝利となった。
第2戦は、先発したロメロが初回に村上宗隆に2ランを打たれて先制を許したが、宮崎、佐野恵太の一発で追い付き、引き分けに持ち込んだ。2回以降、立ち直ったロメロは6回2失点。終盤は山崎、エスコバー、三嶋が無失点に抑えた。打線は4安打と振るわなかったが、最終回にオースティンが守備でイチローばりのレーザービーム送球を披露し、三嶋を助けた。
3連戦と週間の勝ち越しがかかった第3戦は、打線が2回を除く全ての回で安打を記録しながら、得点は最終回に出た桑原将志の2ラン本塁打のみという拙攻で完敗。
先発した今永昇太は6回1失点と好投したが、打線の援護がゼロ。2番手のシャッケルフォードが4失点で試合を壊した。打線はオースティンが3安打猛打賞を記録したが、いずれも走者なしでの打席で、8回まで再三、得点圏に走者を進めたが、連打が出なかった。
8月は1試合を残して5勝6敗2分と、6月以来となる月間勝ち越しはならなかった。それでも全てAクラスの3チーム(巨人、ヤクルト、阪神)との対戦で、ホームゲームは慣れない球場ということを考えれば、なんとか踏ん張った期間だった、と言いたい。
横浜スタジアムにようやく戻れる9月、同球場での試合は8連戦を含めて14試合もある。五輪のジプシー期間のほとんどを涼しいドーム球場で過ごしたことで、例年のような夏バテ(特に投手陣)もないはず。育成から再起を目指す宮國椋丞の支配下登録も決まった。
順位は相変わらずの最下位だが、それがどうした。期待しないってことは、夢を捨てたということじゃない。それでもまだ何かが待っている9月であることを信じよう。
◆先週のベイスターズ24日(火)● 2-8 阪神
25日(水)◯10-2 阪神
26日(木)● 3-9 阪神
27日(金)◯ 4-0 ヤクルト
28日(土)△ 2-2 ヤクルト
29日(日)● 2-5 ヤクルト
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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