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野球 コラム 2021年5月12日

【中日好き】山本拓実、感覚の言語化

野球好きコラム by 森 貴俊
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感覚の言語化に取り組む(写真:球団提供)

自分の登板で感じた事をすぐにノートにアウトプットする。1軍では福谷浩司も同じ事をしている。これにより自分にどんな変化があったのか。山本は説明してくれた。

「言語化により、自分がどういいのか、なぜ悪いのかをしっかり認識することで、こうなればいい。こうすれば悪くなる。こういう感覚になればいいと自分の中でチェックポイントができたんです。もちろん、それで打たれる事もありますが、結果それで打たれたらしょうがないと、割り切れるようになってきたと思います」と話した。

打たれたら、なんとなくネガティブな思考に入っていくのが人間だろう。そのなんとなくこそが元凶。そこを具体化する事で、今できる事をして打たれたらしょうがないという心の処理にたどり着いた。

山本は今シーズン、ファームでリリーフを自ら志願した。「毎日肩を作る。その中で、今日はこういう課題をやろうと取り組んでいます。結果、納得いく球が増えてきたと思います」。

中6日の先発に比べ、中継ぎは登板機会も増える。同時に今やろうとしているアウトプットの回数も増えていく。山本は今、自分の中に溜まっている弱さを全て言語化し、吐き出そうとしている。

ファームでリリーフを志願(写真:球団提供)

仁村二軍監督が山本拓実に託した言葉が真意をついているだろう。「プロの投手にとってコントロールとは何か。ストライクを投げる事ではない。狙った所に投げる技術がコントロール。さらに、狙った所に“思い通りのボール”を投げるのがコントロールだ」。

山本拓実は去年思い知った。「1軍ではキャッチャーの構えた所に投げても迷いのあるボールでは通用しません。早く1軍で投げたい気持ちはあります。でも、焦って行っても意味がない。今はしっかり足場を固めて、その先に1軍の登板があると思っています」。

高卒4年目の21歳。今、地道に続けている言語化はいつの日か必ず身を結ぶだろう。恵まれた体格ではないかもしれない。しかし、山本拓実の地道に続ける才能は誰にも負けない。鳴り物入りのスターではないが、167cmの投手が2桁勝利を挙げる。これもまたプロ野球だと思う。

文:森貴俊(東海ラジオ)

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森 貴俊

1976年愛知県出身。東海ラジオ放送スポーツアナウンサー。ドラゴンズ戦中心のガッツナイターをはじめJリーグ、マラソン等スポーツ実況を担当。原点回帰を胸に、再び強き竜の到来を熱望する43歳。日々体力の衰えを感じるがドラゴンズへの喜怒哀楽は衰え知らず。今年もマイクの前で本気で泣いて怒って笑います!

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