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打者のヒーローは神里和毅。2回に内野ゴロで先制点となる打点を記録し、続く3回には押し出し四球を選んで追加点。さらに5回には1死満塁の場面でライト前にタイムリー安打を放ち、これをライトの佐藤輝明が後逸して走者一掃で自らもホームインする4得点で勝利を決定付けた。
投手陣では、先発した2年目のサウスポー・坂本裕哉が6回1失点の好投で今季初勝利。7回以降は平田真吾、石田健大のリリーフ陣が無失点。8回には21日の今季初登板で失点したエスコバーも奪三振2の快投を見せた。
今季2度目の連勝とカード勝ち越しを夢見ながら、大量失点の惨敗に終わった第2戦では、2番手で登板して3イニングを投げた櫻井が打席に入り、プロ初打点となるタイムリーを放ってチームの完封負けを阻止した。
得点には結び付かなかったが、4番の佐野恵太が2安打を放つなど、打線は7安打を記録。投手では、支配下登録されて即一軍登板となったシャッケルフォードが、1イニングをパーフェクトに抑えてNPBデビューを果たした。
シーソーゲームとなった第3戦は、今季初スタメンとなる1番・乙坂智、2番・倉本寿彦の新オーダーで挑んだ。乙坂、倉本ともに2安打ずつを放ち、3番のオースティンが2本のタイムリーを放つなど3安打2打点、4番の佐野も2打席連続タイムリーの後、犠飛で3打点と機能した。
投手陣では、アクシデントで降板した阪口皓亮に代わって緊急登板となったエスコバーが1回2/3を無失点。最終回に登板した山崎が8球で三者凡退と好投した。
13試合ぶりの白星に喜ぶ暇もなく、大量失点で連敗とまだまだ険しい道程は続いている。それでも、4番の佐野が2試合連続マルチ安打で打率3割台に戻すなど、当たりが戻ってきており、エスコバーが戻ったブルペンは、秘密兵器のシャッケルフォードも元メジャーリーガーの実力の片鱗を見せた。
先発でも、平均156キロの高速シンカーが武器のロメロの一軍デビューも間近と言われている。巷では『球団史上ワースト4月最多借金』、『暗黒期の再来』などと物々しくなってきたが、気にすることはない。
諦めてしまえば、そこで終わり。ベイスターズにとってのゴールデンウィークは、ひと足早い緊急事態解除の時期になることを信じたい。
◆先週のベイスターズ
・20日(火)△ 0-0 中日
・21日(水)● 1-7 中日
・22日(木)● 0-1 中日
・23日(金)○ 7-1 阪神
・24日(土)● 1-13 阪神
・25日(日)● 5-7 阪神
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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