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新フォームに挑む藤嶋健人(写真:球団提供)
1年前、ドラゴンズ藤嶋健人はストッパー争いをしていた。岡田俊哉、ライデル・マルティネスと肩を並べ、抑え候補の1人としてキャンプでアピールを続けていた。
前年の2019シーズン、藤嶋は血行障害を患い、そこから見事な復活劇を演じた。
32試合2勝14ホールド、防御率2.48。最大の強みはテンポの良さから繰り出す大胆なストライ先行のピッチングだ。しかし、2020シーズン、その良さは影を潜めた。26試合3ホールド、防御率は3.91と1点以上下げた。
キャンプ前、藤嶋は去年の反省をこう語っていた。「去年はキャンプの頃から結果が出なくて、結局シーズン通していいイメージが見つからなかったかなと思います」。
「試合になったら、バッターを抑える事が全て、でもどうやって抑えるじゃなく、どうやって投げるばっかり頭にあって。あれ?俺ってどうやって投げてた?って、ずっと自分と戦っていたなと思います」。
SNSなど積極的に取り組む藤嶋だけに色々な言葉が入ってきた。その大半が耳を塞ぎたくなる。
「1年だけか…」
「身体を大きくしすぎ…」
「血行障害が影響しているのか…」
ファンの声はダイレクトに選手に届く時代。スマートフォンを見る事すらやめたくなる。
「結果が出ていなかったので、自分としてもそういう声を処理しきれなかった。落ち込むまでいかないにしても、モヤっとはしていましたよ。結果はついてきませんでしたが、自分がチャレンジした事は否定したくないです。それはそれですから」。
悩んでもネガティブにならないのは藤嶋の武器だ。反省し分析はする。しかし下は向かない。短いシーズンオフでもヒントになる何かを見つけようとしていた。
キャンプ地沖縄で取り組みだしたのは“新フォーム”だ。
藤嶋は「僕の悪い癖はどうしても前に身体が突っ込む。左手のグラブと左足でいったんタメを作ってから前に体重移動するフォームに取り組んでいます」。
「まだまだですが、手応えは感じています。シーズンオフのフィジカルトレーニングでは無駄な力を入れず、ボールに力を伝えていく。それが結果として出始めている」と話した。
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