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野球 コラム 2020年12月22日

むしろ遅すぎた?インディアンス名称変更の判断

MLB nation by 豊浦 彰太郎
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MLBクリーブランド球団が、1915年から使用しているそのニックネーム「インディアンス」を捨て去るという。これを「時代の流れ、仕方ない」と取るか「遅かった、なぜ今までできなかったのか」と捉えるべきか。

12月14日、ポール・ドーラン球団オーナーが発表した。「この名称はもう受け入れられるものではない」。

ニックネームの変更はもちろん前例がある。ニューヨーク・ヤンキースは1912年まではハイランダーズ(さらにその前は、ボルティモアに本拠地を置きオリオールズと名乗っていた)だったし、ヒューストン・アストロズは1962年に誕生した当初はコルト45s(コルトフォーティファイブス)だった。タンパベイ・レイズは1998年の創立以降2007年までデビルレイズだったことは比較的記憶に新しい。

クリーブランドの新ニックネームとしては、ファンの間からは以前の名称である「ナップス」(同球団のスーパースターであるナポレオン・ラジョイに因んでいた)や、19世紀にクリーブランドに存在した「スパイダーズ」(1899年に20勝134敗、勝率.130という凄まじい記録を残して解散している)を推す声も挙がっているが、球団側は「性急な判断は避けたい」とのことで、2021年シーズンは現状のまま戦うようだ。確かにニックネーム変更は、球場その他施設のサイネージュやユニフォームだけなく、販売グッズやソフトウエアに至るまでに大規模な変更作業を伴う。

もともとこの球団名には議論があり、一般的な白人層の先住民族への固定観念を誇張して描いたペットマークの「ワフー酋長」も昨年から使用されていない。

もちろん、この段階での変更発表の背景にはBlack Lives Matter(黒人の命を軽視するな)運動がある。今年5月のミネソタ州での白人警察官による黒人のジョージ・フロイド氏殺害をきっかけに、全米に蓄積する黒人差別への反感が一気に爆発したのだ。それにより、黒人だけでなく先住民族を含むマイノリティへの差別と彼らの人権が、一層大きな社会問題となった。

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