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吉見一起の引退会見
竜の黄金期を支えた絶対的エースは潔くユニフォームを脱ぐ決断を下した。
5年連続2桁勝利。簡単なものではない事はプロ野球ファンならばすぐにわかる。引退会見で本人の口からも語られた「頂点とどん底を味わった」。まさに吉見一起の頂点だった。もっと上がある。そう信じていたのは吉見だけではない。我々もそう信じていた。しかし吉見の肘はそれを阻んだ。
トミージョン手術後、病室の天井を見ながら吉見は「本当に治るんだろうか。元のように投げられるのか」と不安な日々を送った。試行錯誤を繰り返した。自分で頭も洗えない状態から不死鳥のように何度も舞い戻った。マウンドで躍動する吉見一起を嬉しく思うと同時に、傷だらけの肘を見るたびに心が痛んだ。
2020シーズンも終わろうとしていた頃、新聞に「吉見、引退」の文字が躍った。
吉見は夏にこんな事を漏らしていた。「ずっとチャンスはあると思ってやっていますが、2軍で結果を出しても、なかなか1軍に呼ばれないんですよね…」。
若い選手と共にもう一度、1軍のマウンドへ行く。炎天下の中、ベテラン右腕は腕を振り続けた。吉見は2020シーズンのウエスタンリーグ12試合に登板。5勝3敗、防御率2.77 合計65イニングを投げ、規定投球回を超えている。この数字からも吉見の強い決意を感じた。
2軍投手コーチと選手ではあるが、立場を超えて同級生として吉見は浅尾拓也コーチに聞いた。「正直に教えてほしい。俺は1軍に推薦されないのか?何番手で控えているんだ?」
浅尾コーチは即答した。「常に推薦はしている…」。
吉見はその時の心境をこう語る。「僕と若い投手が同じ7回2失点でも、1軍に呼ばれるのは若い投手ですよ。まあそれもしょうがないのかなって…。結局、年齢的な事を考えると僕には完璧が求められるんです。若手が7回2失点なら、僕は7回無失点じゃないと呼ばれないんだなと」。
9月から3度に渡り、球団との話し合いがもたれた。具体的な来年への提示もあった。提示の内容はここでは避けるが、吉見のポイントはそこではなかった。
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