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8月16日(日)、MLBは二グロリーグ設立100周年を祝った。全球団の選手、監督、コーチ、審判員が左胸に記念のパッチを付け、マーリンズは1930年代に活動したセミプロ球団マイアミ・ジャイアンツの復刻ユニホームを着用した。また、カンザスシティのニグロリーグ博物館のボブ・ケンドリック館長がオンライン始球式を行った。
マーリンズが着用した復刻ユニはこちら
1920年、シカゴ・アメリカンジャイアンツのオーナーのルーブ・フォスターが、他の黒人球団に呼びかけ、カンザスシティでニグロ・ナショナル・リーグを発足させた。一般的には、これを「ニグロリーグの誕生」としている。
しかし、「二グロリーグ」という名称の組織が存在したわけではない。むしろ、20世紀前半に盛衰興亡した黒人プロ野球の総称と理解したほうが良い。実際、「リーグ」は数多く存在したし、伝説の強豪球団として球史に名を残すホームステッド・グレイズなどは、どのリーグにも属していなかった。
また、リーグの一員であっても、各球団の試合数はまちまちで、リーグ戦よりも地方巡業(バーンストーミングという)の方に熱心な球団も少なくなかった。また、財政的に厳しい球団は、簡単に遠征をキャンセルした。生きていくために見せ物として野球を行う旅芸人集団の側面もあった、ということだ。したがって、オフになると機会を求め国外にも遠征した。1927年と32年にはフィラデルフィア・ロイヤルジャイアンツが日本にもやって来た(こちらに着いてから対戦相手を探したという)。
また、契約の概念も希薄だった。引き抜きはしょっちゅうで、選手は少しでも良い条件を求め球団を転々とした。これを「ジャンプ」という。したがって、あっという間にスター集団が出来上がり、短期間で崩壊した。
記録がしっかり残っていないのも二グロリーグの特徴だ。運営組織の脆弱さや興行的色彩の強さも影響したと思われる。
一方で、新しいアイデアの採用には貪欲だった。夜間試合の開催はメジャーより早かった。いつでもどこでも試合ができるように、移動式照明設備を携行したのだ。また、ヘルメットの採用もメジャーより早かったらしい(当初は工事現場用を使用したようだ)。
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