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野球の将来を変える?新ルール
今季は重要なルール変更が適用される。新型コロナ禍の下でのシーズンならではのものもあれば、そうでないものもある。しかし、いずれも近未来の野球の姿に大きな影響を与えるものだ。
1)全試合でDH制採用
ナ・リーグでのDH制採用は長く議論されており、2021年オフの労使協定更新を経て正式に採用される可能性はかなり高いと見なされていた。それに加え、今季は全試合の1/3がインターリーグ戦となる。これで、全試合でのDH制採用に反対する理由はなくなった。
2)延長戦は無死走者二塁から
この試みの必要性は議論の余地がある。もともと時短を求める声は多く、球場での感染拡大防止には試合時間は短い方が良い。しかし、これは野球の在り方に関する哲学の問題でもある。このルールは新たな魅力をもたらすのか、それとも野球の歴史への冒涜か、注目したい。延長戦で同点のままの裏の攻撃が、まず送りバントから始まるようだと興味を削ぐ、と言わざるを得ない。アメリカではこのような場面でも積極策が好まれるし、彼らはあまりバントは上手ではない?ので、そうならない可能性が高いと思うが。とりあえず、今季限定ルールだ。
3)投手交代はイニング終了か最低打者3人と対戦してから
これはもともと今季からの採用が決まっていた。時短策ではあるが、新型コロナ禍とは直接関係ない。
その他運営上の変更
ロースター枠は開幕時は30人で、2週間後に28人、4週間後に26人になる(9月のロースター枠拡大はない)。通常7月31日のトレード期限は8月31日へ。故障者リスト(IL)の最少日数は野手が10日、投手が15日間となっていたが、すべて10日間に。60日ILは45日に変更される。さらには、唾吐きや乱闘は禁止され、選手の球場滞在時間に関する制限も導入される。個人的な最大の関心事はいつから観客を入れての開催に移行できるかだが、これは現在のアメリカでの感染拡大状況を考慮すると、悲観的にならざるを得ない。
参考:
*1:https://twitter.com/darenw/status/1280275452406489088/photo/1
文:豊浦彰太郎
豊浦 彰太郎
1963年福岡県生まれ。会社員兼MLBライター。物心ついたときからの野球ファンで、初めて生で観戦したのは小学校1年生の時。巨人対西鉄のオープン戦で憧れの王貞治さんのホームランを観てゲーム終了後にサインを貰うという幸運を手にし、生涯の野球への愛を摺りこまれた。1971年のオリオールズ来日以来のメジャーリーグファンでもあり、2003年から6年間は、スカパー!MLBライブでコメンテーターも務めた。MLB専門誌の「SLUGGER」に寄稿中。有料メルマガ『Smoke’m Inside(内角球でケムに巻いてやれ!)』も配信中。Facebook:[email protected]
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