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シカゴ・カブスのダルビッシュ有が現地29日(日本時間3月1日)のブリュワーズ戦で、日本人メジャーリーガーのトリを取るかたちでオープン戦初登板を果たした。
ウィンディ・シティ(シカゴの愛称)での3シーズン目を迎える右腕は、今春初登場でいきなり6球種を投げ、試合後には現地メディアに対する受け答えで貫禄を漂わせた。以下、同日付で『MLB.com』に掲載された速報記事の抜粋である。
「投手に春先の初登板で何を達成したいかと問えば、恐らく大多数は、とにかく物事をシンプルにしたいと答えることだろう。しかし、カブスの先発投手ユウ・ダルビッシュは、その限りではない。
ダルビッシュはカクタスリーグ初登板となった土曜のスローン・パークでのブリュワーズ戦で、カブスが4-3で敗れる中、2回を投げ、異なる6種類の球種を投げるなど、活力を見せた」。
「(フォーシームの)速球、カットボール、ハードカッター、スライダー、ナックルカーブ、ツーシーム(の速球)だね」とダルビッシュは笑みを浮かべながら言った。「そう、6球種だよ」。
「ただ、単に野球をプレーしただけさ。これは(自分にとって)最初の試合だから、自分のルーティンが合っているかどうか確かめる必要があったんだ。それだけだよ」。
ダルビッシュは試合初球でオーランド・アルシアに先頭打者本塁打を許すも、その後は、試合序盤から様々な球種を披露した。
彼はアビサイル・ガルシアを98マイルの速球で、ローガン・モリソンを80マイル台中盤のナックルカーブで仕留め、二者連続三振で初回を締め括った。
「僕はこの国での9年間で自分のパワーカーブを見せてきたけれど、この投球に対しては誰も上手く打てた試しはないんだ」とダルビッシュ。「だから、いつでも見せることができるんだ」。
33歳の右腕は、長年に渡り見事な投球レパートリーで高い評価を得ており、ファンばかりか、対戦相手でさえ、彼の豊富な球種の数にはショックを受けてきたが、彼のチームメイトは異なるようだ。
ダルビッシュは多くの球種を携えて2012年にアメリカへとやって来たが、その後も球種を増やしている。
昨季、ダルビッシュはカブスの守護神クレイグ・キンブレルから決め球であるナックルカーブを教わると、ブルペンでの投球練習を経て実戦投入し、豊富なレパートリーを更に厚くした。ハードカッターも、ダルビッシュが2019年に加えた球種である。
カクタスリーグ初登板でのダルビッシュは、昨季オールスターブレーク明けに4勝4敗、防御率2.76という記録を残したときと同様の投手に見えた。
最高98マイルに達し、平均94から96マイルを計測した彼の速球も、特にこの春先の時期ということもあり、多くの人間の目を引いた。
「スピン効率が良くなっていると感じているし、それ故、打者が空振りで多くミスしているのだと思う。だから、今日はとてもしっくりきていたよ」とダルビッシュ。
「去年もハードに投げていたけれど、スピン効率が十分ではなかったんだ。だから、打者も空振りのミスをそこまでしなかったんだ。特に左打者はね。でも、今年は感じが違うので、より多くの空振りを取りに行けると思う」。
J SPORTS 編集部
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