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◆松井の先発転向、中継ぎの厚みと守護神争い、則本・岸に続く先発枠
投手陣で話題を呼んでいるのは、守護神だった松井裕樹の先発転向だ。これにより、今季から誰が守護神になるのかにも注目が集まる。
今や、森原康平、宋家豪、ブセニッツがチームの頼れるセットアッパーとなったが、新しく加入するT.J.シャギワは、最速158キロの剛速球で、クローザーに不可欠な三振を奪うことができる。
先発はダブルエースの則本昂大と岸孝之が、昨季はそれぞれ一時期離脱したため、今季は柱として仕事を全うする気概を示している。
則本は契約更改で今季の目標として「20勝したい」と公言。岸は、たびたび発熱など悩ませてきた口蓋扁桃を摘出する手術を受けた。もとより自身の調整能力にすぐれた2人。このキャンプも安心して見られそうだ。
先発候補には、これに昨季キャリアハイの9勝(チーム1位)をあげた辛島航、8勝(同2位)の石橋良太、ルーキーで3勝した弓削隼人のさらなる飛躍にも期待が募る。
他にも、これまで大きな期待を集めながらも足踏みしている藤平尚真が、今季はどんな状態でキャンプインするのか、やはり気になる。昨季はキャンプでもフォーム修正に悩み、連日防球ネットを両サイドにおいてのフォーム固めに挑んでいたのが思い出される。
このオフは、兄貴分と慕う岸と自主トレを行ったという。大先輩から突破口のきっかけを学び取ることができたのか注目したい。
なお、新戦力のベテラン牧田和久や涌井は、先発、クローザーともに経験豊富。シーズンでも、どんな役割を担っていくのか、想像もつかないのが、また楽しみでもある。
オフの補強で、どのポジションもレギュラー争いは一層熾烈になった。なかでも、長年に渡って正捕手だったチームリーダーの嶋基宏がヤクルトに移籍したため、「扇の要」が確定していない。
フィールドでは、捕手は指揮官の分身となってチームを導く。三木新監督の「緻密な野球」を理解し、信頼を勝ち取るのは誰になるのだろうか。
文:松山ようこ
松山 ようこ
フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo
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