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侍ジャパンの先発・今永昇太は初回から完璧な投球を続ける。4回無死から1番ジョナサン・ジョーンズに本塁打を喫したものの、6回を投げ切って被安打はわずか1だった。
「プルペンではあまり調子が良くなかった」という今永だが、會澤翼の好リードもあり、奪三振8と見事な内容だった。
今大会の侍ジャパンは「勝利の方程式」がしっかり確立している。今永と同様に素晴らしい内容を見せたのが甲斐野央、山本由伸、山崎康晃のリリーフ陣だった。
特に8回に登板した山本由伸は圧巻だった。最速154キロの速球も見事だが、さらに速球と球速差のないカットボールがある。また、140キロ台中盤から後半を計測するフォークボールはキレも含めて「魔球」の域だ。
山本は低めに制球されたフォークで、面白いように三振を奪った。自らの失策で二死から出塁を許したものの、3奪三振と驚異的な投球を見せた。
7回以降の3投手は甲斐野が2奪三振、山本が3奪三振、山崎が2奪三振。今永も含めた4投手で、メキシコの強力打線から計15奪三振を奪った。
各投手の縦変化は絶大な効果を発揮し、侍ジャパンの強みとなることが改めて証明された。
打線は追加点こそ奪えなかったが、坂本勇人が5打数3安打1打点と当たりを取り戻している。鈴木誠也も2安打と引き続いて好調だ。
◆試合結果
メキシコ|0 0 0 1 0 0 0 0 0|1
日 本|2 1 0 0 0 0 0 0 0|3
日本は3勝1敗でメキシコに並び、直接対決で勝利したため首位に浮上。16日に対戦する韓国は15日のメキシコ戦も残しているがここまで2勝。
スーパーラウンド最終戦の日韓対決は、決勝進出をかけた大一番になる可能性が高い。大会はいよいよ山場を迎えようとしている。
文:大島和人
◆これまでの成績
・3勝1敗:日本、メキシコ
・2勝1敗:韓国
・1勝2敗:チャイニーズ・タイペイ
・1勝3敗:オーストラリア、アメリカ
◆11月15日(金)スーパーラウンド
・午後0:00 アメリカ vs. チャイニーズ・タイペイ
・午後7:00 韓国 vs. メキシコ
◆11月16日(土)スーパーラウンド
・午後0:00 チャイニーズ・タイペイ vs. オーストラリア
・午後7:00 日本 vs. 韓国
◆11月17日(日)
・午後0:00 3位決定戦
・午後7:00 決勝戦
2019WBSC世界野球 プレミア12 スーパーラウンド
【ハイライト】日本 vs. メキシコ
大島 和人
1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty)
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