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実はナショナルズは2017年まで、出場した全てのポストシーズンでその最初のラウンドとなる地区シリーズで敗退しているのだが、一方でストラスバーグはしっかり結果を残している。2016年も故障で9月上旬にはシーズンシャットアウトとなり登板機会はなかったが、2014年、2017年合計で3試合19回を投げ、星は1勝2敗ながら防御率は0.47だ。
そして今季の3先発と1救援を加えると、プレーオフ通算では41回、7登板、6先発で防御率1.10、57三振&5四球は驚異的だ。
ワールドシリーズでストラスバーグをはじめとする強力先発陣がここまで同様のパフォーマンスを発揮しナショナルズが世界一になれば、彼自身もようやく2012年の措置の呪縛から解放されるのではないか。
なお、ストラスバーグは2016年5月に翌年からの7年総額1億7500万ドルという大型契約を結んでいるが、このオフはその残4年1億ドルを破棄しFAとなる権利を有している。ここ2年ほどのFA市場の冷え込みを見るとFA宣言にはそれなりのリスクが伴うと言わざるを得ないが、キャリアベストのシーズンを過ごした31歳のストラスバーグにとっては、ビジネスの面でも有終の美を飾りたいワールドシリーズの舞台となる。
文:豊浦彰太郎
豊浦 彰太郎
1963年福岡県生まれ。会社員兼MLBライター。物心ついたときからの野球ファンで、初めて生で観戦したのは小学校1年生の時。巨人対西鉄のオープン戦で憧れの王貞治さんのホームランを観てゲーム終了後にサインを貰うという幸運を手にし、生涯の野球への愛を摺りこまれた。1971年のオリオールズ来日以来のメジャーリーグファンでもあり、2003年から6年間は、スカパー!MLBライブでコメンテーターも務めた。MLB専門誌の「SLUGGER」に寄稿中。有料メルマガ『Smoke’m Inside(内角球でケムに巻いてやれ!)』も配信中。Facebook:[email protected]
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