人気ランキング
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
コラム&ブログ一覧
◆目指すは圧倒的なピッチング
森原は、いつも数字の目標を公言しない。そうしたところにも、彼らしい哲学が見え隠れする。
「正直、個人的には目標を掲げてはいますよ。でも、そんなのは言うことじゃない」。
「ぼくの場合、まずはシーズンを通して、一軍に帯同して仕事をする。1年やってみて、どんな数字が残るか。それがプロ野球選手としての自分のベースになると思っているから」。
森原は1年目、開幕からフル回転するも失速して途中離脱を経験。2年目は前述の手術と術後リハビリのため、一軍合流は8月半ばだった。だから、シーズンを通じて一軍に帯同するのは、今季が初めて。
これまでの好不調がなく安定して見えるが、それには自身も現役時代はケガに苦しんだ経験を持つ、伊藤投手コーチの起用ペースがハマっているのもあるようだ。
「登板ペースが前と違うのはあります。すごく投げたりしたり、まったく投げなかったりというのもない。コンスタントに投げていって、このペースならいけるかなというのはあります」と森原。
一方の伊藤コーチは、「もちろん、手術をした選手だから気をつけています。でも、本人も疲れをためない工夫をしているようで、見ていて大丈夫かなと」と信頼をのぞかせる。
侍ジャパンのデビュー戦では、メキシコの強力打線を相手に圧巻の三者凡退劇を見せたが、目指すのはそうした圧倒的なピッチングだという。
「圧倒的な三振とか、圧倒的な三者凡退とか、圧倒的な差をつけてアウトを取りたいと思っています。余力を感じさせるくらいに。侍ジャパンの時はそれができましたね」。
そう言って顔をほころばせる。だが、森原は日ごろから「この世界は、簡単にやっていける世界ではない」と覚悟をしている選手でもある。
どんな努力をしようと、経験を重ねようと、積み上げた自信が繰り返し壊される世界。そんなことは百も承知と邁進している。
「調子は波がある。落ちる時に何を備えてどうするのか。引き出しは増えています」。
ほとんど表情に出すこともなければ公言も控えめ。だから、一見してわかりにくいタイプだが、「圧倒的ピッチング」という華のあるパフォーマンスを何度も見せてくれるのだから、その登板は見逃せない。
文/写真:松山ようこ
松山 ようこ
フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
J SPORTS STADIUM2024 中日 vs. 阪神(04/13)
4月13日 午後1:55〜
-
J SPORTS STADIUM2024 中日 vs. 阪神(04/12)
4月12日 午後5:55〜
-
J SPORTS STADIUM2024 広島 vs. 横浜DeNA(04/16)
4月16日 午後5:55〜
-
【限定】J SPORTS STADIUM2024 横浜DeNA vs. 中日(04/10)
4月10日 午後5:50〜
-
J SPORTS STADIUM2024 中日 vs. 阪神(04/14)
4月14日 午後1:25〜
-
J SPORTS STADIUM2024 中日 vs. 東京ヤクルト(04/16)
4月16日 午後5:55〜
-
J SPORTS STADIUM2024 広島 vs. 中日(04/07)
4月7日 午後1:25〜
-
【限定】J SPORTS STADIUM2024 横浜DeNA vs. 中日(04/09)
4月9日 午後5:50〜
J SPORTSで
野球を応援しよう!