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野球 コラム 2019年8月30日

【中日好き】武田健吾、フレッシュマン

野球好きコラム by 森 貴俊
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6月30日。中日ドラゴンズ、オリックスバファローズ両球団から2対2の交換トレードが発表された。

2日前の6月28日。オリックスバファローズ武田健吾は、タマスタ筑後にいた。夜、2軍マネージャーから宿舎の部屋に呼ばれた。「明日、大阪に帰ってくれ。球団事務所に行ってくれ。僕の口からはこれ以上伝えられない」。

武田は「びっくりしましたね。最初は何か悪いことしたかな?って思いました。心当たりはないですよ。でも、すぐに思いました。ああ、そういうことかって」。

その時トレードという言葉は聞かされなかった。移籍先がセ・リーグであること、そしてドラゴンズであることも。翌日、武田は大阪に戻った。球団事務所でトレードを告げられた。移籍先は中日ドラゴンズ。

武田は「トレードって予想はもちろんしましたが、ドラゴンズと聞いてびっくりですよ」と笑って振り返る。

「でも、さらに驚いたのは僕一人じゃなかったんですね。松葉さんと一緒だったんで。同期入団だし、よく面倒を見てくれた先輩でしたから心強かったです」と話す。

プロ野球の世界にはあって当然の出来事。それが自分の身に降りかかった。しかし、武田健吾は気持ちの整理はすぐについたと言う。

「仲間と離れるのは正直寂しかったですね。色々な思い出がありますから。でも、すぐに切り替えました。これはチャンスなんだなって。だからドラゴンズに来て入団会見した時は、もう前向きでしたよ」と振り返る。

意外な縁を感じていた人物がいる。ドラゴンズ村上隆行打撃コーチだ。

村上コーチは「僕がオリックスの解説をしていた時にキャンプにお邪魔したんです。打撃投手も疲れていたんで特打の時、僕が投げたんですよ。その時打ったのが武田でした」。

「素直な感想は、いいもの持っているのに伸び悩んでいるなって思いましたね。振りの強さやスピード、魅力はありました。投げていて、何かきっかけをつかめば伸びそうだなって感じましたよ」と話す。

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