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野球 コラム 2019年8月14日

【広島好き】8月6日、広島にとって特別な日に。

野球好きコラム by 大井 智保子
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試合前の国歌斉唱は、「被爆ピアノ」での演奏によるもので、普段とは全く違う雰囲気の中でのプレイボールとなった。試合中も普段とは違い、どちらのチームも鳴り物応援はなしだ。

いつもよりもボリュームは小さくなってしまうが、全席1人1人が普段よりも丁寧に周りに合わせる応援は、何とも言えない心地よさがあった。繊細なその歌声、歓声は、両選手達にしっかりと伝わっていたと思う。

5回の裏には、客席全体に緑の輪が広がった。内野自由席最上段の席だけは、赤色に。それは、「ピースライン25」と呼ばれ、原爆ドームの高さ25mを表現している。

カープファンもベイスターズファンも関係ない、緑色、赤色の新聞を掲げた全員が、『The Beatles』の『Imagine』に合わせて想いを馳せゆっくりと揺れた。「この平和がずっと続きますように…」。

大切なこと、それは、1人でも多くの人たちが知り、そして伝えていくことだ。決して忘れてはならない、決して再び起こってはならない事を、伝え続け、そして願うことが今生きているわたしたちができる最小限のことだ。

「広島にとって特別な日に、勝ちを届けることができて良かったです」と、広島に縁もゆかりもなかったハタチの選手が、3万人の前で言ってくれる、そして、それが電波を伝って日本全国へと世界中へと伝わる。

「勝ち負け」よりも、このメッセージを届けてくれたことに大きな意味があったと思う。

お父さんの肩に乗っていた子も、鶴を折っていた子も、今はよく分かっていなくても、大きくなったいつか「緑の紙を掲げた、鶴を折ったあの日」を思い出し、その意味に気づき分かる時がくる。

親子三代でカープに行けるこの平和な世の中に、今日も感謝しよう、当たり前ではない、当たり前に。

文:大井智保子

大井 智保子

大井 智保子

年間40試合以上は球場へ観戦に行く、広島県江田島市出身のカープファン(天谷世代)。「カープ女子」という言葉を世に広め、2014年にはユーキャン新語・流行語大賞でトップ10を受賞。"カープ女子神3"と呼ばれる。本業は広告代理店のOLだが、ライターとの二刀流を目指す! Twitterアカウント

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