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野球 コラム 2019年7月29日

【中日好き】福敬登、自分が一番

野球好きコラム by 森 貴俊
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「もう1つが真っスラ。僕は元々ストレートがスライダーするんです。きれいな真っすぐを投げたいんですが、これはこれでいいじゃないかなと考え方を変えました」。

「なにも綺麗なストレートだけがストレートじゃないかなと。これも有効的に使える方法があると思います」。

「あとは他のピッチャーがどうとか、考えない。関係ないです。自分が一番だと思って練習します。自分の力が上がれば、それがチーム力になるわけですから。チームの為にじゃない。全ては自分の為だと思っています」と話した。

開幕1軍とはならなかったが、秋から半年が経過した5月3日ナゴヤドームのヤクルト戦、福は今シーズン初登板を迎えた。結果は2失点。ヤクルト左の長距離打者、村上にスタンドまで運ばれた。

「悔しかったですね。左打者にあそこまで運ばれるのはダメですね。俺は何してんだって。でも改めて、1軍は何となくってボールが命取りになるって事を教えてもらいました。もう1つ僕のなかで火がつきましたね」。

ここまで26試合で失点した試合はわずかに2試合。打たれた本塁打はその村上の1本だけだ。現役続行が危ぶまれた場所から今、福は1軍で欠かせない存在になりつつある。

決して諦めない。その姿勢に心から拍手を送りたくなる。

絶望的な故障からまだ2年。1軍の試合はどこか遠い場所だった。来る日も来る日もナゴヤ球場のトレーニングルームが福の主戦場だった。孤独と向き合い不安に打ち勝ってきた。そんな日々が福を強くした。

チームは苦しい状況が続いている。でも、福の言う「自分が一番」。どん底からここまではい上がってきた福敬登からは、今チームに必要な底力を感じる。

文:森貴俊

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森 貴俊

1976年愛知県出身。東海ラジオ放送スポーツアナウンサー。ドラゴンズ戦中心のガッツナイターをはじめJリーグ、マラソン等スポーツ実況を担当。原点回帰を胸に、再び強き竜の到来を熱望する43歳。日々体力の衰えを感じるがドラゴンズへの喜怒哀楽は衰え知らず。今年もマイクの前で本気で泣いて怒って笑います!

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