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野球 コラム 2019年7月12日

狭き門をくぐり抜けた6チーム。都市対抗野球チーム紹介:中国、四国、九州代表

野球好きコラム by 大島 和人
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◆JR四国(四国代表)

四国代表は3年連続12回目の出場となるJR四国だ。チームを長年支えた右腕・田内亘が、昨年限りで現役から退いた。今年の予選は24歳の右腕・谷川宗が好投。球威は平凡だがスライダーの切れ、制球が光る。

加えて四国銀行から23歳の左腕・平山史崇、26歳の右腕・菊地大樹と本格派2枚を補強している。菊池は昨夏の都市対抗でもJR四国の補強選手となり、Honda戦に先発。8回途中まで1失点と好投し、勝ち投手となった。

4番は龍谷大から入社して1年目の右打者・北尾勇人。182センチ・87キロと堂々たる体格を持ち、予選ではチーム最多の6打点を記録している。また、1番・篠原仁一朗は予選では7打数5安打5打点、四死球5と脅威の出塁率を記録している。

◆Honda熊本(九州第1代表)

九州第1代表は4年連続13回目の出場となるHonda熊本だ。頼もしい鉄腕だった荒西祐大(オリックス)がプロ入りし、新エースを担うのは28歳の下平裕次郎。

伊万里商業、九州産業大時代から「プロ注」だった大型右腕だ。彼が予選3試合中で2試合に登板し、14イニングを2失点に抑えている。

加えて補強選手として2投手が加わっている。西部ガスの右腕・山田義貴は侍ジャパン社会人代表歴もある25歳だ。

また、沖データコンピュータ教育学院から補強された仲本千聖は19歳の左サイドハンド。まだ全国的な実績はない無名選手だが、沖データの先輩・一岡竜司のような補強選手からのシンデレラストーリーがあるかもしれない。

打線では稲垣翔太が3試合で10打数5安打4打点と大活躍。三拍子揃った内野手で、弟・誠也(日本通運)と揃って6月の侍ジャパン社会人合宿に参加していた。

◆JR九州(九州第2代表)

九州第2代表は3年ぶり20回目の出場となるJR九州だ。2次予選はチーム打率が.356と打線が好調だった。池田幸樹は5試合で打率.625、7打点といずれもチーム最高の数字を残している。

また、大卒新人選手の活躍が目立っており、1番・萠拔(はえぬき)哲哉は打率.381でリードオフマンの責任を果たした。4番・山田遼平も打率.389、5打点を記録している。

投手陣は28歳の左腕・井上翔夢、26歳の右腕・吉田奈緒貴が二本柱。吉田は宮崎商時代に武田翔太(現ソフトバンク)と並んで評価が高かった本格派だ。社会人では入社直後を除くとあまり輝けていないが、今年の台頭は気になる。

◆宮崎梅田学園(九州第3代表)

九州第3代表は宮崎梅田学園。プロには既に信樂晃史(元ロッテ)を送り込み、日本選手権も昨秋に初出場を果たしている。都市対抗はこれが初出場だ。

選手は自動車教習所の教官で、2月・3月の繁忙期は全体練習さえ難しくなる環境と聞く。エースの古市賢助は26歳で、かつてはドラフト候補としても名前が挙がった左腕。制球力に優れ、安定感のある投球を見せる。

加えて2次予選では左腕・林健太が先発3試合を含む5試合に登板し、二番手として十分な内容を見せた。

4番を任されるのは入社13年目の堤喜昭。チームを草創期から支えている33歳のベテランだ。

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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