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球宴関連の変更
各ポジションのファン投票上位3名(外野手は6名)を対象に最後のファン投票を行い、スタメン選手を決める。これは、球宴運営へのファン参加度、ひいては関心を高めるという点で評価できる。
延長戦に入ると、無死2塁から攻撃が開始されることは議論を呼びそうだ。しかし、本塁打競争の参加者へのボーナス総額が一気に250万ドルに引き上げられ、優勝者には100万ドルが支払われることは歓迎したい。昨年は総額52.2万ドルで、優勝したブライス・ハーパー(当時ナショナルズ)が手にした賞金は12.5万ドルでしかなかった。これは、ダービーにトップクラスのホームラン打者が参加したがらない傾向にある程度は歯止めを掛ける効果がありそうだ。超リッチなメジャーリーガーにも、一晩の夢としては中々魅力的な金額だろう。
来年以降は?
来年からは前述の「最低3人」ルールに加え、出場選手登録枠の25人から26人への拡大(と9月1日以降の40人から28人への削減)、故障者リスト入り期間の変更(現在の10日間から2016年までの15日間に戻る)が行われることがすでに決まっている。2021年オフに更新時期を迎える新労使協定の交渉においては、投球間隔を制限するピッチクロックやナ・リーグでのDH制度の導入はその焦点の一部となるだろう。
また、MLBは今季独立リーグのアトランティック・リーグを舞台に機械によるストライク / ボールの判定や、マウンドとホーム間の距離延長などのラディカル過ぎる実験も行うが、もちろんこれらもMLBでの将来の導入を念頭においてのことだ。
今季は、最古のプロ野球団シンシナティ・レッドストッキングス(現シンシナティ・レッズ)が産声をあげてから150周年になる。その間、フィールド上のルールやプレイ様式、運営も変化し続けている。そのことを再認識させられるこれらの改定案だ。
豊浦 彰太郎
1963年福岡県生まれ。会社員兼MLBライター。物心ついたときからの野球ファンで、初めて生で観戦したのは小学校1年生の時。巨人対西鉄のオープン戦で憧れの王貞治さんのホームランを観てゲーム終了後にサインを貰うという幸運を手にし、生涯の野球への愛を摺りこまれた。1971年のオリオールズ来日以来のメジャーリーグファンでもあり、2003年から6年間は、スカパー!MLBライブでコメンテーターも務めた。MLB専門誌の「SLUGGER」に寄稿中。有料メルマガ『Smoke’m Inside(内角球でケムに巻いてやれ!)』も配信中。Facebook:[email protected]
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