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野球 コラム 2018年6月21日

「ダルビッシュ復帰は球宴後の可能性も」と「ファンから嫌われている」という誤報

Do ya love Baseball? by ナガオ勝司
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普段からカブスをカバーしている記者は、現場に帰って来るなり「ジョー(・マドン)は球宴前の復帰は無理だなんて言ったの?」と我々日本人メディアに逆に質問してきた。「いや、DLしてから一貫して、先の予定は分からないという姿勢を崩していない」と答えると、「だったら『ダルビッシュは球宴前に帰ってこないかも知れない」なんて書くのは早とちりじゃないか!』と同僚に対して憤慨するのである。

だが、結果として公式サイトの「見出し」は人々の頭に刷り込まれ、シカゴの地元メディアにまで「球宴前の復帰は無理なんだな」と考える人が続出した。そして、その後、ジェッド・ホイヤーGMの「球宴前の復帰に肯定的な発言」が日本のネット・メディアに転電されると、今度は「球宴前の復帰は可能」に覆される(もちろん、早期復帰を焦っていないカブスが、結果としてダルビッシュを球宴後に復帰させる可能性もある)。

自分の経験を踏まえて書くが、ネットがマスメディアの中心になりつつある昨今、速報性が何よりも重要なので、ニュース原稿が「推敲」されることはない。ましてや日本のネット・メディアは米メディアのニュースを転電するのだから、何の責任も持つことはない。ネット上ではその性格上、ニュースの真偽は議論されない。既存のメディアが発信するニュースよりも「速く」、「センセーショナル」なことが何よりも大事なことであり、それが多数派に支持されている限り、こういうことは今後も起こり続けるだろう。

ナガオ勝司

ナガオ勝司

1965年京都生まれ。東京、長野、アメリカ合衆国アイオワ州、ロードアイランド州を経て、2005年よりイリノイ州に在住。訳書に米球界ステロイド暴露本「禁断の肉体改造」(ホゼ・カンセコ著 ベースボールマガジン社刊)がある。「BBWAA(全米野球記者協会)」会員

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