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そして何より諦めない戦い方が希望をつないできた。勝ち点3同士で迎えた天王山の明治大学戦。
1回戦、2点を追いかける9回に粘り、勝ち取った四球でチャンスを広げると、相手のミスなどで追いつく。そして10回に郡司が左中間に二塁打を放ってサヨナラ勝利を収めた。
2回戦は明大の意地に屈し、続く3回戦は死闘となった。3点を先行されたが、追いつき、また勝ちこされ、追いつく。負けられない執念がぶつかる決戦の終わりは9回だった。
2死二、三塁から渡部遼人(環1・桐光学園)がセンターへサヨナラ適時打。劇的な2勝で優勝を大きく手繰り寄せた。そして、翌週に2位の明大が法大戦で敗戦し、勝率の関係から慶大の優勝が決定したのだった。
だが、永遠のライバル早稲田大学には先勝しながら連敗。勝ち点を落とし、悔しさを抱えながら盛大な優勝パレードを行った。この経験をもバネに全日本では更に強くなった姿を見せてくれるだろう。
全日本は5日で4試合という過密日程だが、六大学チームトップの防御率と層の厚さを誇る投手陣は大きな武器。
打線も豪快さこそやや欠けるが、どこからでも粘り強くチャンスを作ることができる。そして何より、昨秋を超えようという気持ちがチームを動かしている。
大久保秀昭監督は「神宮で成長してきたチーム」と評したが、全日本の試合は決勝まで4試合すべてを神宮球場で戦うことになる。
全国を勝ち抜く中、“ホームグラウンド”で彼らはさらなる進化を遂げていくだろう。刮目せよ、“六の王者”が全ての頂点に立つその時を。
慶應義塾大学は2回戦からの登場。日本文理大学vs.苫小牧駒澤大学の勝者と対戦。6月13日(水)午後2:00から、J SPORTS 1で生中継される。
取材:慶應スポーツ野球班/文・写真:尾崎崚登(慶應スポーツ)
慶應スポーツ新聞会
慶應義塾大学文化団体連盟所属の公認サークル。通称ケイスポ。全40ある体育会の取材から記事の執筆、年7回の新聞製作まで全て学生の手で行う塾内唯一のスポーツ新聞サークル。部員数約50名、35年の歴史を持つ。»慶應スポーツWebサイト
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