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野球 コラム 2018年5月18日

だから、ロビンソン・カノーの薬物規定違反にはウンザリさせられる

MLB nation by 豊浦 彰太郎
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さらに言うと、薬物規定違反の処分を受け入れることの発表タイミングも胡散臭い。カノーは13日のレンジャーズ戦での右手への死球で骨折。復帰まで2ケ月は必要と発表されたばかりだ。また、カノーの陽性反応判明は開幕前のことで、それから今の段階までMLB機構とカノー側の間で異議申し立てに関する討議が行われていたという報道も一部にはある。ということは、カノーは機構から意図的な服用としか考えられない動かぬ証拠を突きつけられた、または偶然骨折で長期間欠場せざるを得なくなったため、回復に向けた治療・リハビリ期間を処分期間に充当した方が総合的に得と判断した、またはその両方の事情があると考えるのはごく自然なことだと思う。

ここにぼくが書いたことは、推測の域を出ない。しかし、各種の状況を総合するとそう考えるのは自然なことだ。また、心の中に芽生えた疑いを払拭することは出来ない。悪さを犯したことを証明することは場合によっては可能だが、過去において何もなかったことを証明することは不可能だからだ。カノーが、そして球界がファンの疑念を完全に払拭するには今後何十年とかけて「何もない」ことを積み重ねていくしかない。

なお、カノーが80試合の処分を経て復帰すると、マリナーズ打線にはネルソン・クルーズ(2013年)、ディー・ゴードン(2016年)、そしてカノー(2018年)と、薬物規定違反者が3人も並ぶことになる。これも凄いことだ。

代替画像

豊浦 彰太郎

1963年福岡県生まれ。会社員兼MLBライター。物心ついたときからの野球ファンで、初めて生で観戦したのは小学校1年生の時。巨人対西鉄のオープン戦で憧れの王貞治さんのホームランを観てゲーム終了後にサインを貰うという幸運を手にし、生涯の野球への愛を摺りこまれた。1971年のオリオールズ来日以来のメジャーリーグファンでもあり、2003年から6年間は、スカパー!MLBライブでコメンテーターも務めた。MLB専門誌の「SLUGGER」に寄稿中。有料メルマガ『Smoke’m Inside(内角球でケムに巻いてやれ!)』も配信中。Facebook:[email protected]

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