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断言してもいいが、カブスだけではなく、アストロズやダイヤモンドバックス、カージナルスといった「強いチーム」はそういう練習を必ずシリーズ初戦にやって、敵地で戦う不利を解消しようと努める。マーリンズの番記者じゃないので、他の場所でどう対処しているのかは知らないが、マーリンズが連係プレーやクッションボールの練習をした記憶がない。そう言えばその前のミルウォーキー遠征でも彼らはやらなかった。きちんと練習しているのは無意味に敵のチームより早い時間に練習を終えてしまう投手陣だけ(それもどうかと思う)で、野手がやることと言えば、打撃練習中にやる「打球に慣れるため」の簡単なノックだけだった。
ナ・リーグ本塁打王スタントンを筆頭とする主力選手を大量放出して再建モードに入っているとは言え、起こるべくして起こったミス=記録に残らないエラーを続けざまに見るのはとても残念だ。その責任がマッティングリー監督にあるのか、それともほかの首脳陣にあるのかは分からないが、ヤンキース史上に残る遊撃手であるデレク・ジーターが最高経営責任者(CEO)をやってるだけに、誰も気が付かないのが不思議でしょうがない。
ちなみに同郷の曽を心配していたチェンは、カブスの主砲コンビ「Bryzzo」ことブライアントとリゾに一発を献上し、下位打線のラッセルにも今季初本塁打を許すなどして3回7安打9失点と大炎上。試合後は「すべての責任は自分にある」と肩を落としたが、実は彼の登板中にも外野守備の記録に残らないエラーがあり、思わず『ありえへん』と独り言ちてしまうシリーズ最終戦になった。
ナガオ勝司
1965年京都生まれ。東京、長野、アメリカ合衆国アイオワ州、ロードアイランド州を経て、2005年よりイリノイ州に在住。訳書に米球界ステロイド暴露本「禁断の肉体改造」(ホゼ・カンセコ著 ベースボールマガジン社刊)がある。「BBWAA(全米野球記者協会)」会員
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