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野球 コラム 2018年4月1日

大谷翔平の「開幕メジャー」にくっきりと浮かぶメッセージ

Do ya love Baseball? by ナガオ勝司
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だが、「投手・大谷」が公式戦でも苦戦し続けて、ソーシア監督の言う「違うレンズ」で見えるものに「結果」が伴わなければ、そこは容赦なく「マイナー降格」となる。

メジャーリーグの各球団は常に、マイナーにいる有望株を「メジャーに昇格させる理由」を探している。それと同時に、すでにメジャーにいる有望株が「マイナーに降格させる理由」も探している。

すでにメジャーリーグにいる大谷は、後者に当てはまらないように、メジャーに生き残るために戦っていかなくてはならない。エンゼルスが彼をマイナーに降格させる理由を作ってはならないし、そのためにはソーシア監督の言う「違うレンズ」だけではなく、メディアやファンと「同じレンズ」で見ても、誰もが納得できる結果を残さなければならない。

オープン戦での成績だけを見れば、大谷が他の選手たちとの「競争に勝った」という感じはない。しかし、結果的に彼は「開幕メジャー」を勝ち取ってしまったのだ。その戦いに敗れた者たちは、間もなく開幕するマイナーで戦いながら、いつの日か訪れるチャンスを虎視眈々と狙っている。大谷のように才能のある選手はそういないが、彼の代わりに「メジャーで活躍してやる」と意気込んでいる選手なら、山ほどいる。

だからもう、待ったなしだ。

まずは4月1日(日本時間同2日)のアスレチックス戦、投手としてのデビュー戦だ。

一つのアウトを取ること。それを丁寧に積み上げること。

メジャーで生き残る道は、それが起点になる。

ナガオ勝司

ナガオ勝司

1965年京都生まれ。東京、長野、アメリカ合衆国アイオワ州、ロードアイランド州を経て、2005年よりイリノイ州に在住。訳書に米球界ステロイド暴露本「禁断の肉体改造」(ホゼ・カンセコ著 ベースボールマガジン社刊)がある。「BBWAA(全米野球記者協会)」会員

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