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バドミントン コラム 2020年5月21日

園田啓悟、二冠への挑戦! [2011年 大阪インターナショナルチャレンジの見どころ]

バド×レポ by 楊 順行
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左:嘉村選手 右:園田選手/写真は2019年のもの

東日本大震災から1カ月弱という非常事態に、海外の有力選手は相次いで参加を見合わせた。しかも5月から、ロンドン・オリンピックに向けてのいわゆる五輪レースがスタートするとあって、代表組の多くはよりポイントの高いオーストラリア・オープンに出場している。そういう状況で、数少ない日本A代表組がそのプライドを見せつけた。

男子シングルスには福島・富岡高(現ふたば未来学園高)2年の桃田賢斗が参戦した。被災し、さらに福島第一原発からは15キロに位置するため、全国から集まっている部員たちは一時帰省。実業団の好意で練習はできていた桃田だが、すでにB代表入りしている逸材とはいえ、オトナの大会とあってさすがに2回戦で敗れている。ちなみに、現在世界ランキング1位の桃田を追って2位につけている周天成(台湾)も、この大会に出ていたのが興味深い。

決勝は、この年からA代表入りした園田啓悟、A代表の坂井一将を準決勝で降した銭谷翔の対戦する。2人は、園田が前年に移籍したトナミ運輸のチームメイトだ。また園田は、かけもちした男子ダブルスでも、やはり同僚の黒瀬尊敏とのペアで決勝に進出。この大会では過去4回、2種目制覇はなく、またいまに至るまで、単複制覇はほかに例がない。単複ではゲームの特性が違うし、なにしろ負担が大きすぎるから、かけもち出場自体がそもそもレアケースだ。だが園田は、
「若いうちは苦になりません。むしろラリーの速いテンポやレシーブなど、ダブルスをやっているからこそわかることもある。またこの冬は雪が多く、慣れない雪かきをやったので、多少はパワーもついたかも(笑)」とまるで意に介さない。果たして、単複二冠制覇の偉業は成るか――。

直前の全英オープンで廣瀬栄理子が準優勝し、活気づく日本女子シングルスには奥原希望(大宮東高2年)、そして青森山田高3年になった福島由紀と、現A代表が出場し、福島はベスト4に進出した。そう、今年女子ダブルスで全英を制した福島は当時、シングルスでも有望だったのだ。そしてこの種目出場者では当時唯一のA代表・三谷美菜津が、その福島を準決勝で破って決勝へ。松友美佐紀と同学年の三谷は、社会人2年目の当時19歳。翌12年には、日本選手として初めてスーパーシリーズを制するように、ちょうど伸び盛りだ。決勝では、同じNTT東日本のサウスポー・樽野恵と対戦する。

文:楊 順行

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楊 順行

1960年、新潟県生まれ。82年、ベースボール・マガジン社に入社し野球、バドミントンなどの専門誌の編集に携わる。87年からフリーとして野球、サッカー、バレーボール、バドミントンなどの原稿を執筆している。

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